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[未来を見つめる わたしの地域のSDGs](116) 菊池農高加工品作りに協力 JA菊池

2024.05.30
皮をむいた穂先タケノコを持ち込む川上さん(左から2人目)と共同作業をする女性部員ら

 県立菊池農業高校農業科のSDGs(持続可能な開発目標)プロジェクト班は、4月中旬から下旬にかけて、タケノコの加工品作りに挑戦した。同班は2019年に先輩らが始めた放置竹林問題解決のための活動を展開。竹資源を活用した環境保全や商品開発に取り組む。

 加工に使ったタケノコは、人の背丈ほどに伸びた幼竹の先端部分の「穂先タケノコ」と呼ばれるもので、近隣のタケノコ農家から分けてもらった。切った後のタケノコ下部は枯れ、放置竹林の侵入・拡大を抑えることにつながるそうだ。

 加工品作りには、JA菊池女性部泗水支部の部員4人が協力し、タケノコの塩漬けを作った。タケノコの皮をむき、4、5センチの拍子木切りにして、タケノコに塩をもみ込み、重しを載せて塩漬けにした。その後、天日干しで乾燥させる。干タケノコを使った料理も考案中だ。タケノコの需要が増えれば竹林荒廃解決につながるのではと期待する。

 同校農業科3年の川上侑真さんは「女性部の方もこの取り組みに大変関心を持っていただきうれしかった。包丁の使い方やこつなども学ぶことができて良かった」と話した。これから川上さんは受験に集中するため、今後の活動は2年生にしっかり活動を継承するという。

 同女性部泗水支部長の村上保代さんは「SDGs活動は女性部のテーマでもあり、活発に活動を行っている。若い高校生の考えを合わせて、これからも協力できるところはどんどん一緒に取り組みたい」と意欲的だ。

 同校農業科の岩坂大輔教諭は「応援いただきありがたかった。これからも生徒らが地域に愛着を持ち、貢献できるように頑張ってほしい」と話した。