主に関東方面へ出荷されているJAやつしろの
アスパラブランド「ミネラル王国」。
「中嶋農法」で育てられる絶品のアスパラを求めて
夏芽の収穫が始まった藤本さんの圃場を訪ねました。
「中嶋農法」を取り入れたアスパラづくり
アスパラは多年草のため、地中で育つ株から10年、20年と毎年芽が出る作物です。「収穫は3〜4年目以降が一般的で、0年目の圃場(土などのハウス内の環境)作りと、1年目と2年目に株がどれだけ生長できるかが重要で、この時点である程度決まってしまいます。」10年にさしかかる前くらいには太いものが多く収穫できます。
JAやつしろ「アスパラ機械利用組合」では部会全員で「中嶋農法」の土づくりに取り組んでいます。「中嶋農法」とは人や作物の生命に不可欠な土壌の〝ミネラルバランス〞に着目して開発された(株)生科研独自の農法です。まずは精密な土壌診断を行い、作物の最適な成長を促すため、肥料の三要素である窒素、リン酸、カリ以外の微量元素の栄養バランスを整えることで、アスパラを育てていきます。
豊かな地下水が生み出すみずみずしさ
熊本県内の他のアスパラ産地に比べると「このあたりは砂状土といって、砂の割合が多く水はけがいいという利点があります。水を大量に必要とするアスパラ栽培では常に水分コントロールが重要です。追肥が忙しい側面もありますが、水をたくさんやっても根腐れしにくい風土はアスパラととても相性がいいんですよ。」
常に見て、しっかり観察する。そこに尽きます。
アスパラの秀品率は80〜85%前後、品質をできる限り向上させるために、温度管理や水管理がとても重要。手間を惜しまず手入れをした分だけ翌年の収量にも影響するといいます。「もちろん育てる楽しみもあるし、さまざまな研究も欠かせません。でもなかなか休ませてくれない作物ですね(笑)。1日2回穫りも然り、収穫しながらのメンテナンスも欠かせません。何かすれば爆発的に収量が増える作物ではないので、毎日のこまめな草取りや、病気の株を見つけたらすぐ取るとか、しっかり目配りをして基本に忠実であることが大切です。」
厳格な品質基準のJAやつしろ青果物センター
毎朝、青果物センターに出荷されたアスパラは保冷室に運ばれ、一本一本レーンに載せられ、専用の大型機器で自動選別、計量、結束までが行われます。毎分数百本というスピードでチェックし、サイズやランク分けされたのち主に関東や中京向けに出荷されていきます。
さっと茹でるとたちまち鮮やかなグリーンに。
食感もさることながら、加熱することで甘みと香りもぐっと引き立ちますね。
塩をふるだけでも最高の一品になりますよ♪