JAグループ熊本は23日と24日、益城町のグランメッセ熊本で開かれた「くまにちすぱいす30周年感謝祭」に特別協賛した。ブースに食と農業の現状伝えるパネルを設置し、国消国産への理解を呼び掛けた。県内JAと連合会から9団体が、農畜産物の販売を行った。
ステージイベントではタレントのスザンヌさんとJAかもとファーマーズマーケット夢大地館の田上依男店長が国消国産についてトークショーを行った。
田上店長は生産者の高齢化や生産資材価格高騰の現状を訴え「食を取り巻く実態に関心を持ってほしい。日本の食と農業、SDGs(持続可能な開発目標)の実現へ、国消国産の取り組みが必要」と話し、スザンヌさんは「地元のものを食べると元気になる。国産や地元産を選ぶことは難しくないので意識していきたい」と生産者にエールを送った。
来場者に国消国産の意識に関するアンケート調査も行った。約430人から回答があり、「国消国産を知っている」と回答した人が約27%、消費者の行動基準では「産地を重視する」と回答した人が約48%、「価格を重視する」と回答した人が約52%の結果だった。
生産費上昇分の価格転嫁の実施には、約90%が理解を示したが、価格転嫁後の国産農畜産物を「購入する」と回答した人は約65%にとどまった。
結果を受け、JA中央会の担当者は「食と農業を取り巻く環境と、地産地消を基軸とした国消国産の重要性について、引き続き消費者の理解を深めたい」と話した。