JAやつしろ管内でイ草の収穫が最盛期を迎えた。JA中央い業部の友枝和也部長は「3、4月の長雨で日照不足となり生育が遅れたが、梅雨時期は適度な降雨となって伸長し、状態が良くなった。昨年よりも量が多く、長さは短いが、硬く充実した質のいいものができた」と話した。
生産者はイ草の品質低下を避けるため、早朝や夕方に収穫し、収穫後は専用染土で泥染めして乾燥作業を行う。その後、丁寧に製織され畳表となる。
八代地方はイ草の収穫量全国1位を誇り、国内産の9割以上が同JA管内で生産される。2024年産は栽培戸数256戸が、作付面積305ヘクタールで品種「涼風」「ひのみどり」「ひのはるか」「夕凪」を収穫する。
JA中央営農センターの上坂奈生樹指導員は「長い管理を経てようやく収穫を迎えた。畳は日本の風土や文化と密接なもの。暑い夏、畳の上で快適に過ごしてほしい」と話した。