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イチゴ UAEへ本格的に出荷 JA阿蘇

2025.01.08
新資材でパック詰め、検品を行うJA職員

 JA阿蘇は、2025年度産イチゴをアラブ首長国連邦(UAE)に向けて出荷を始めた。12月、JA阿蘇産「恋みのり」12ケース(1ケース450㌘)をドバイに向けて送り出した。本年度産は様々なアイテムを展開し、贈答用化粧箱500ケースの出荷を見込む。

 県やJA熊本経済連、JAなどが農水省の農林水産物・食品輸出プロジェクト(GFP)を活用。23年11月から、従来出荷がなかったUAE向けに青果物の販路を開拓してきた。

 イチゴの輸出は、例えば香港へは日本からの輸出が多く価格競争が激しく、台湾は農薬の規制が厳しいなど課題がある。一方でUAEは、青果物に関して輸出のハードルが高くなく、強い需要もある。

 高所得者や王族向けに高品質な高級品を輸出しており「生産者の意欲向上にもつながっている」(経済連総合営業課)。

 これまで、現地の五つ星ホテルや日本食レストラン向けにイチゴを出荷。首都・アブダビの王族向けに1粒化粧箱(1万円/粒)の発注を受けたことで、JAも評価に手応えを得ている。

 24年11月にも関係者らが現地を訪れ、現地の業者らと意見を交わした。JAからは江藤秀晃指導員が渡航。現地で「品質・内容ともに問題ない」と確認した。「現地のニーズや消費動向に応えることが重要。今後も果実が大きく、食味も良い阿蘇産のイチゴを世界へ向けPRしていきたい」と話す。

 今後、JAは生産体制・出荷体制の整備や青果市場・商社と連携して新たな市場を開拓。現地ニーズに合った商品供給ができる輸出体制の構築に取り組む考えだ。